原油価格高騰の背景

原油価格高騰の背景
 原油価格が高騰する理由としては、投機資金流入新興国での需要増、供給サイドでの調整の三つが考えられている。サブプライムショックから株式や債券から資金が商品市場に流れたという投機資金説が根強い。投機資金説ならいずれバブルがはじけるように高騰は収まることであろう。


 世界の人口はこの40年間で30億人も増加して現在は65億人という。そして30年後には90億人とも推定されている。そうなると石油、水、食糧の不足は目に見えている。ほぼ100%の石油と60%の食糧を海外に頼っている日本は、このまま政治が無策であれば30年後の2040年にはこの地球上から消滅寸前になっているかもしれない。内閣府経済財政政策特命担当大臣は、まるで評論家のようにガソリン価格はもっと上がるでしょうと予想してみせた。日本はどうするのかを考える立場でしょう。

 原油も食料も主要な供給サイドがアジア、アフリカ、中近東、中南米などのサミット参加国とは縁のない国に限られている。そうみると、先進国サミットなどと呼んでいるが、原油や食糧から考えるといまや全く無力な国々であることが分かる。わずかに米露両国だけが領土の大きさから、この二つのことに支配力と発言力を保持しているにすぎない。

 中近東の産油国は増産どころか、減産して将来のために備蓄するつもりのようである。まさに原油は備蓄の難しい食料とは違って、国力発展のための武器になりうるのである。先進国では原油に頼らない原子力自然エネルギー、化学エネルギーなどの技術力でこの21世紀を乗り切っていかなければならない。
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