米大統領選挙

追い詰められて
 民主党の指名争いで、ほとんどノックアウト寸前のヒラリー・クリントン上院議員が相手のバラク・オバマ氏(46)の顔に対して、唾を吐いたような行為をした。最後まであきらめない理由として「1968年に民主党予備選を戦っていたロバート・ケネディ氏は6月に暗殺されたわ。撤退は私には理解できない」と発言したからである。これに対して、オバマ陣営は「不幸な発言」とコメントしたが、米メディアは「不穏当な発言」と取り上げている。


 ヒラリー氏はすぐに「私の発言が我が国と、特にケネディ一家のトラウマに触れてしまったのであれば後悔している。そんなつもりは決してなかった」と謝罪した。どうしてこのような発言が出てきたかというと、選挙戦の当初からオバマ氏の暗殺が懸念されてきているからである。彼には予備選の段階から異例の身辺警護が行われてきている。

 負けず嫌いで高慢な性質と言われてきている彼女にとって、敗北を認めることは辛いことであるが、いつまでもこのような状態を続けることは、さらなる墓穴を掘ることになる。負けるにしても、互角だったとか、まれな接戦だったとかいう評価をつくり、歴史に残る選挙戦との判断を得るためには、潔い早めの敗北宣言をすることが、今後の彼女の政治的立場を救うこととなろう。
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