飛行機の来ない飛行場

飛行機の来ない飛行場
 「北海道、大阪、福岡、沖縄へ1日4便就航」、「水戸―札幌の移動で羽田を使う場合より2時間短縮」、「県民の利便性向上」と茨城空港の事業化決定に際して、国交省や県は道路と同じように絵に描いたモチを宣伝していた。2010年の開業を控えて、県の担当者がJALやANAに熱心に就航を働きかけているが、燃料高騰を考えると、今ある路線すら削減したい会社の方針とは受け入れないことは当然だ。
 
 その上に、アクセス道路が平均200メートル単位で細切れ発注し、多くの業者に仕事を配分していたためコスト高になっていたからくりまで暴露されている。もともと利用者がいないと予想されていたが、地元の額賀財務相も計画段階から参画し採算性などは当初から度外視の空港建設であった。そんなところに巨額事業費が投入され、またひとつムダな地方空港が誕生する。

 茨城県では知事を上げて、海外の格安航空会社に就航をお頼みしているが、同じくムダな空港といわれ続けた静岡空港とも競合し、地方空港同士で着陸料引き下げ合戦が勃発し、空港運営の赤字を税金で補填することは目に見えている。地方振興が道路と同じく政治家、官僚、土建業者が無駄に税金を使うシステムとして依然として安泰なのである。このような無駄なことに税金を使うことを、いつまで続けていくのであろうか。
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