歩行者地獄

歩行者地獄
 日曜日の歩行者天国が地獄になった。アキバは電子部品の最先端基地として冷戦時には、東側からのスパイも多く入り込んでいたそうだが、今やPCゲーム、ロボット、フィギュア、アニメ、マンガ、メイド喫茶など文化情報の最先端基地となって世界に知られている。だから、事件は瞬時に全世界をかけ廻った。


 犯行は携帯での予告に始まり、米国の銃乱射事件と同じように、すべて冷静に凶行されたところが不気味である。刃物を使った事件で記憶に残るものとしては、1997年3月の神戸連続児童殺傷事件、2001年6月の大阪教育大付属池田小学校、2008年3月の茨城県土浦市での事件などここ10年で多発している。共通している犯行動機は「誰でもよかった」である。

 事件が起きるとすぐに官房長官は銃刀法の改訂に言及して、刃物類の許可制を厳しくするなどと述べている。まさに典型的な今はやりの後追い行政である。いつの時代でも凶悪事件は起こるが、事件の起こる背景にある社会風土の解明をしない限り、いくら法律で取り締まりを強化しても同種の犯罪をなくすことはできない。
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