サミット総括

サミット総括
 東京都知事は定例記者会見で、北海道洞爺湖サミットにおける地球温暖化防止に関する成果について、「大山鳴動、一匹のネズミも出なかった。半歩前進と言うが、1年に半歩ずつしか進まないなら人間は救われない。あんなもので会議を持った意味があるのか」と述べている。新銀行東京の不手際や築地移転問題は棚に上げて、責任のないことには誰でも正論を言うことができることを示した。


 さらに、インフレや食料危機などに対し明確な打開策を示さなかったことにも不満を示し「何もしなかったじゃないか。本当に世界中の国民は怒っていると思うね」と酷評している。米国や英国の新聞も、おおむね都知事と同じような記事になっている。特に、英国のミラー紙では「首脳らは豪華な夕食を食べながら食糧問題を論じ、偽善的だ」と批判した。

 日本の大新聞だけは御用学者の意見などを記事にして、首相と同じように「多くの成果を生み出せた」などと提灯を持っている。世界は原油高に食糧高、インフレに不況で大混乱、21世紀最大の危機が到来しているというのに、G8首脳は我関せず、投機マネーの暴走には見て見ぬふりで、何ら有効な対策を打ち出せなかったことは明らかだ。600億円もの大金を投じたあの騒ぎは、残念ながら、やはり予想したとおりのサロンにすぎなかった。
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