怒れる青年

憤青 怒れる青年
 中国のインターネット人口は2.5億人になり、数では世界一となっている。このネットを利用して社会運動をする人々は憤青、即ち怒れる青年と呼ばれている。清朝末期19世紀の中頃から、中国は英仏独などの欧州列強と日本によって国土を侵されたことから、国家の尊厳にかかわることに対して敏感に反応する人々である。
 
 愛国教育で育った愛国チルドレンはネットいう武器を手にして、海外からの逆風を捉えると過激な中華ナショナリズムを燃え上がらせる。小泉政権時代の反日闘争で目にしているし、パリでの聖火リレー妨害に対してフランス系スーパーの不買運動を仕掛けたり、チベット暴動で中国を批判したCNNのキャスターや俳優に対してネット攻撃を続けたりしてきている。

 中国政府はネットを自由にしてはいない。中国に対する批判勢力をたたく勢力に対して、ある程度の自由を保障し、許容範囲を超えると抑え込むようである。中国の大学では、理性的な愛国表現を指導しているというが、基本的には言論の自由を推し進めることで、普通の民主主義国家が実現できるものと思う。

 獲物をあさる猛獣のように、彼らは標的を狙っている。もうすぐ始まる五輪では、国と国の対抗意識が全面に出てくるから、彼らにとっては絶好の狩場である。大地震の支援で日本に対する意識が低下しているが、気をつけていないと、ふたたび反日の炎が燃え上がるのではないかと恐れる。
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