安心プランの不安要素

五つの安心プラン
 社会保障の安心プランというからには、政府も現在の世相を不安だらけと認識しているのであろう。その中には今度の選挙では政府与党が敗北するという不安も含まれていると思われる。内容を見ると相変わらずの役人の作文で、期末テストでの、できの悪い答案を見ている気がする。 


 要するに小手先の改善プランで抜本的な対策はなく、何々について検討するとう文言が多すぎるからである。国民の批判をかわそうという意図がありありと見える。高齢者政策、医療強化、子育て支援非正規労働者対策、厚生労働行政改革の5分野で、約150項目の施策を掲げている。五つの安心プランといいながら、これではますます将来に対して不安を持たずにはおれない。

 首相から何か出せとせっつかれて、役人がこれでもかとやけくそになって、いろいろとあることないことを取り混ぜて提案したというのが真相であろう。内容があまりにも多岐にわたり、ポイントが絞りきれていないことと、関連する政策をとにかく集めて、分野ごとに並べたといことから、プラン作成の経緯が推察される。

 社会保障費の自然増を2200億円抑制する措置が小泉内閣から継続されている。その中で財源については、来年度の予算編成で、3300億円の「重要課題推進枠」を新設して、これに当てるというが、これも全くの絵にかいた餅である。結局は、これだけのことをするのには、やはり消費税を引き上げないとできないとう結論に導くための前提条件を整えたという意味にしか受け取れない。
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