米国の空売り効果

空売り水準 short sell
 米国株式市場で空売りが記録的に上昇していたが、米証券取引委員会(SEC)が金融大手を対象とした空売り規制を導入した。1か月という時限措置であるが、思いのほか効果が出ているので、規制対象を全銘柄に拡大する方針という。
 
 空売り規制により、投機資金は大きく後退して、地銀の破綻が相次いでいるが、ドルは堅調な動きで金融不安は後退したように見える。2002年に日本でも同様の規制を実施した時には、証券市場を歪めるとともに、流動性と収益を低下させることになると、米国からは批判されたものだ。

 この規制はいつまでも続けられるものではなく、期間限定つきであるから、日本でも効果は長続きしなかったことを経験している。SECはどのようなストーリーを描いて進めているのであろうか興味の尽きない手段である。

空売り:株券を持たず、あるいは、持っていてもそれを使用せずに、金融機関から借りて行う株の売付けを言う。近い将来に予想される株価下落にそなえ、現在の株価で売り、値下がりしたところで買って他から借りていた株券を返済しようという意図で行われる。空売りには、株価の下落を狙った投機的なものと、株価下落による所有株の損失を防ぐつなぎ売りの2種類がある。
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