政治家の豹変

政治家の節操 カノッサの屈辱
 チベット問題では強い調子で中国を批判して、五輪開会式には出席しないと言っていたフランス大統領はぬけぬけと開幕式のスタンドに顔を見せていた。背景には中国の政治的な影響力の強まりやフランスとの巨額な商取引があり、中国寄りの姿勢を取らざるおえなかったことがある。 


 同じような政治家が日本にもいた。東京都知事は、北京五輪を称して1940年のベルリン五輪を持ち出して、ヒットラーのオリンピックなどとさんざんこき下ろしていた。さらに中国蔑視の発言を繰り返していたはずであるが、全日空のジャンボ機をチャーターして北京に乗り込んだ。この費用だけで都民のカネを推定3000万円も使ったことになる。

 フランスのメディアでは、歴史的な事件である「カノッサの屈辱」を引き合いに出して、「大統領はカノッサに出かける前には大言壮語しない方がよかった」などと批判している。11世紀に聖職者の任命権争いで、教皇に破門された神聖ローマ皇帝(現在のドイツ)が、イタリアのカノッサまで修道衣姿で出かけて三日三晩にわたり教皇に許しを乞うた出来事である。

 ふだんから勇ましい言葉を吐くことが好きな都知事にも同じことが言える。北京市の関係者に向かって「日本と中国が技術協力すれば欧米には負けない」等と相変わらず中国へのごますりとも虚勢ともとれる、意味のない馬鹿なことを喋っている姿が放映されていた。
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