日本の野球

井の中の蛙の悲劇
 金メダルと絶叫していた星野ジャパンは4強にはなったが、あえなくメダルを逸した。しかも決勝トーナメントに進出した3強には予選を通して1勝もできない無様な敗戦である。チームは選手村には入らず北京市内の高級ホテルを借り切って、日本から料理人まで連れて言っての最高の待遇であったはずだ。それでも実力がなかったのか、実力を発揮できなかったのか監督の手腕が疑問視されている。
 
 この監督は中日や阪神をリーグ優勝させているから名監督のように言われているが、実際は日本リーグを制してはいないことから、短期決戦には向かないと言われていたように、残念ながらその通りになってしまった。コーチ陣には、自分の言うことを聞く仲間を集めたことも問題で、日本的な浪花節指導の限界を見ることができた。

 韓国のプロ野球リーグでは、早くから北京五輪には照準を合わせて、使用球、ストライクゾーンなどすべて国際ルールに従って年間の試合をしてきたという。試合をTVでかいまみただけであるが、国内では堂々とした野球をしている選手たちも、国際試合の場では、ひよわで内弁慶の井の中の萎縮した蛙にしか見えなかった。

 「野球は人生そのもの。たった1球ですべてが変わることもある。夢や愛、悲しみなどすべてが詰まっている」ものと野球観を述べているが、それならば、それで徹底した非情なる采配が欲しかった。野球に限らず国際的な舞台では実力を思う存分に発揮できない日本的伝統を早く打破したい。
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