雨後の筍のごとく

自民党総裁選挙
 自民党総裁選へ候補者がまるで雨後の筍のように出てきた。よくいえば、民主党と違って活発な動きがあり生命感に溢れているといえるが、悪く言えば、これまでの経済、福祉、保健、労働、医療制度などの破綻を覆い隠すためのカモフラージュとも言える。さらに、現幹事長に任命する際、次は首相を頼むとの密約話を打ち消そうとして、候補者が入り乱れ、国民の関心をそちらに向けようとしているともとれる。


 論争の眼目は経済財政というが、財政再建を後回しにして金をばらまき、足らないところは増税するという増税派と経済成長で国全体の税収を上げることを狙いとする上げ潮派に分類されている。ここで忘れてはならないことは、15年前には、世界第2位であった一人頭のGDPが現在は18位まで後退していることである。ここまで国力を弱くした責任は政権与党の自民党の政策にあることだ。

 2代続けて政権を投げ出した自公政権によって、国民がこうむった損失は莫大である。ガソリン税一般財源化もウヤムヤだし、年金不安や高齢者医療問題もそのままになる。この間に、景気は悪化し、国の財政赤字も膨らんでいく。

 失われた10年の後、小泉政権の破壊の5年間があり、首相の突然死が2年間が続き、日本は経済二流国に転落した。選挙の洗礼もなしの国民の総理大臣をたらい回しに選んで、経済と国民生活を壊してしまった。筍のごとき候補者たちには、政治信条もなければ哲学もない。ついでに次の総選挙でのPRを兼ねた、自分たちの保身だけが大事なように見える。
http://iiaoki.jugem.jp/