株価純資産倍率

株価純資産倍率PBR
 株を買う指標として使われるもののひとつである。株価暴落前の時点でも、東証一部上場株式で株価純資産倍率PBRが1以下の株式が40%あったが、現在の日経平均9000円では、225銘柄の半数がPBRが1以下となってしまった。PBRの低い割安な株に投資したほうが、PBRが高い銘柄に投資するより高いリターンが得られる可能性が高いので、この指標を使えば、今はどの株式に投資してもよいことになる。


 PBRとは株価を1株当たりの純資産で割った数値だから、株価が800円で、1株当たりの純資産価値が1000円だったとすると、PBRは0.8となる。欧米の株式では、PBRは普通2〜3倍で、1株当たり純資産額が1000円ならば、株価は2000〜3000円となる。

 この値が1以下だと、株式時価総額よりも資産額の方が高くなり、理論的には事業を継続するよりも、すぐに解散して資産を株主に分けた方が株主利益にかなうこととなる。世界の一流企業であるトヨタ、ホンダ、ソニー、商社などすべて「もう事業はやめて解散した方がいい」と宣告されたようなものである。さもなくば、買収の危機にさらされることにもなる。現在はトヨタが1.0、キャノンが1.4、ホンダが0.9程度となっている。

 株価純資産倍率が1以下であるからと言って、買う価値があるかどうかは倒産危機からの判断が必要である。解散価値を割り込むまで株価が売り込まれている銘柄には、倒産リスクが高くなっている銘柄も含まれている。倒産危機度の判断は簡単ではないが、目安としては、PBRが1以下で自己資本比率が低いものが危ないということができる。
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