官邸の迷走

迷走自民党 
 「空気が読めない」というKYが阿部首相のときに流行っていたが、今では「漢字が読めない」、「国民感情が読めない」、「解散もやれない」、「経済が良く分からない」などなどと拡大しているそうだ。首相は10月初めに就任して以来、数々の迷走発言で世のブロガー達にネタを提供してきた。定額給付金を巡る混乱は、財務官僚を蔑(ないがしろ)にして、総務大臣時代に可愛がっていた総務官僚を偏愛したことに起因するようだ。


 戦後、米国から日本の政治支配層に与えられた課題は三つあって、一つは日本を絶対に共産主義国家にはしないこと、二つ目はソ連に対する安全保障の確立、三つ目は日本を欧米並みの豊かな国にすることであった。これらの課題は、20世紀末にはすべて解決して終わってしまったのである。つまり自民党はいまや目標を失ったのであろう。

 いま世界から日本が求められていることは、このまま米国に従属して、おとなしくしていることだけなのだ。これで日本国民は将来に対して、平和で豊かな生活が保証されているのなら、申し分ないが、自民党政権がしてきたことは、100年安心の年金どころか、当然に貰えるべき年金がもらえないという不公平、安心しては老後を送れない高齢者の生活、頼りにならない医療制度、子供も安心して産めない育児制度など欠陥だらけの社会構造にしてしまったことである。

 さすがに官邸の迷走ぶりに業を煮やして、自民党の若手を中心として「一緒に世の中を良くしていきませんか」などと囁いて、造反組が動き出している。「解散しない、2次補正も出さない。逃げてばかりじゃ、支持率がガタ減りするのは当たり前だ」とテレビで公言している議員もいる。選挙の顔として担ぎあげてみたが、どうやら神様どころか厄の神を祭りあげたようで、このまま選挙をしても、8割の自民党議員が与党でいられるかどうか疑問を持っているという。年末から年始にかけて、どのような隠し玉が出てくるか見守りたい。
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