悲惨指数

窮乏指数または悲惨指数(Misery Index)
 物価上昇率と失業率をパーセント表示のまま、足した数字を窮乏指数などという。1980年には20となって、米国経済は最低の状況であったことを示している。その後、レーガン大統領時代には規制緩和を打ち出し、1990年にはこの値は8前後となった。クリントン政権時代には近年では最低の6まで低くなった。


 この値が10を超えると、経済のかじ取りに失敗しているとみなされる。今年になってから、8前後から徐々に上がりだして、今年5月には失業率の5・5%と消費者物価の4・18%を合わせて9・68となり、20年ぶりに2けたに乗りそうだ。現在では11まで跳ね上がっている。もはやブッシュ大統領の経済のかじ取りは失敗したと評価されている。

 政策金利を年2%にまで下げたままで、原油高と食糧価格の高騰によるインフレ圧力の増大が懸念されている。インフレ退治のため利上げを考えなければならないが、景気の停滞と物価上昇が同時進行する「スタグフレーション」に接近しているから、利上げの時期判断が難しい。次期大統領の政策チームの手腕に期待するほかない。
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