ゴルゴ13

漫画「ゴルゴ13」
 比較するジャンルが異なるから、漫画が低俗でドストエフスキーが高級とは思わない。しかし参議院財政金融委員会で「あれ以上、国際情勢が分かっている漫画はそんなにはない」と首相が国会答弁で愛読する漫画「ゴルゴ13」の魅力を語っているのを聞くと、やはりこの人はこの程度の頭の持ち主と思われても仕方がない。狙撃手のゴルゴ13が依頼主との契約を必ず守ることに引っかけて、「首相も景気対策のミッションを果たしてもらいたい」と野党からの注文に対する答弁だったと言う。


 おそらく憲政史上、国会の審議で総理大臣がマンガの話を語ったのは史上最初の出来事ではなかったかと思う。残念ながらゴルゴ13のマンガを管理人は読んだことはないが、国際間で活躍する請負仕事人であろうと想像している。日本の高度成長期の初期に登場して以来のベストセラーであることも知っている。クレー射撃が趣味という首相には願ってもないマンガなのであろうことは分かる。

 マンガを読むことと、字が読めないことはあまり相関関係のないことと思うし、字が読めないことも政策遂行能力とは関係はないと思う。しかし、あまりにも常識とは異なる読み方をしばしばすると、やはり頭の程度を推し量ってしまうことになる。同委員会で景気の低迷を「テイマイ」と言って、野次を飛ばされると「もう少しレベルのたけえヤジが聞けねえかな」と皮肉ってみせたが、もはやこの人には付ける薬はないと思わざるをえない。
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