破綻注意企業

絵に描いたモチの景気対策
 負債総額1000万円以上の倒産件数は昨年同期の2割増しとなっている。販売不振や売掛金回収難などの不況型倒産がほとんどである。事業の継続にさまざまな問題が予想されて、このまま事業を続けることに重大な疑義が生じている企業の決算書に、監査法人GCゴーイング・コンサーンと注記する。


 世界的な不況で、日本企業にもこのGCという符号が付けられるところが増加している。昨年までは50〜60社程度であったが、今年の3月決算では100社、9月決算では120社に増えた。

 建設業や不動産業が7割を占めているが、金融、情報通信、卸売り、サービス業などにも広がってきている。注記の内容は、継続的な営業損失、営業損失および営業キャッシュフローのマイナス計上、2期連続の大幅な当期純損失、財務超過などと、財務制限条項に抵触するものである。

 GC企業との判断をつけられると、金融機関は融資を控え、貸し渋り貸し剥がしの恐れが強まってくる。瀬戸際に追い込まれたGC企業は確実に増加傾向にある。今頃になって、慌てて麻生内閣景気対策などと、景気よく吹きまくっている。

 年内の資金繰りが大切なことは、会社を経営していたから、良く分かっていると首相は吹聴していたはずであるが、今から法案を準備しても、実際にこの景気対策が効力を見るのは来年2月である。まさに絵にかいた餅で正月を迎えろと言っているようなものである。
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