世襲がダメにする

組織の衰退
 オバマ氏はIT戦略で勝ったと記事を載せたら、米国の友人から、そうかもしれないが、最大の勝因は世襲とか二世を嫌って、清新さを求めたアメリカ人の精神であるとのコメントをもらった。当ブログでは右側のLINKS欄にあるEnglish Editionをクリックすれば、不完全ではあるが英語版が表示される。友人はこれで時々読んでくれている。
 
 小泉首相以来、安倍、福田、麻生と4代続いた二世や世襲議員がトップについている政治の世界はもとより、企業、大学、官界などあらゆる組織で、コネや血縁などで成り立っていることからくる閉塞感は、やがて日本を衰退する国家に堕していく恐れをはらんでいるように思う。

 ある作家が「日本には何でもあるが、核兵器と希望がない」などとテレビで述べていることを耳にしたが、核兵器はともかく、希望がないというのは聞き捨てには出来ないことだ。大学教授には二世が少ないかもしれないが、東大教授の95%は東大出という学閥に支配されている。能力のあるなしに拘わらず、当初からトップになる人が決まっていては、当人はもとより、それよりも優れた人にも活気を求めるのは無理であろう。

 江戸時代の身分制度である士農工商とか、秀吉や家康の子孫への拘りとか、果ては源氏物語でも身分が低い彼女に生まれた子は身分の高い所に養子に出すことが行われてきている。グローバル化とは無関係な日本だけの世界では、世襲身分制度は成り立ってきたが、もはや、このような固定された閉じた制度では国際的な競争には太刀打ちできないことになってきている。
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