英語教育

英語教育について
 センター試験も終わり、大学では今週から期末テストと成績評価のときを迎えている。卒業を控えている4年生については事務手続き上のことから、2月初めには成績を出さなければならない。先日、米国人の女性英語講師から、いつものことだが、成績評価にはいつも頭を痛めているとの話を聞かされた。


 中学高校と6年間も英語を学んで来ているはずだが、クラスの1割ぐらいであるが、何を聞いても、ウンともスンとも返事がない学生がいるという。どうしてこのような学生がいるのか理解できないが、何が原因なのかと質問してきた。

 管理人は英語の先生ではないから、これに対して答えるすべはない。これまでの経験から、中高では英語を教える適当な先生が不足していると推測される。ある語学学校のデータによると、toeicで700点を超える点数を獲得できる中高の英語の先生は20%程度という。このテストでは聞いて理解することに力点が置かれているからと思う。

 管理人が中高のときには、そのようなテストはなかったが、もう少し先生方はましではなかったと思う。特に高校では英会話はいつもバーバリのコートを着ていた英国紳士の先生に習ったし、サマーセット・モームを教材としての英語教育などを覚えている。

 現在、大学では英語の単位を取ることが必修となっているが、大学を出てから英語を必要とする職につく人は、せいぜい100人に1人ぐらいであろう。そうであるなら、大学で貴重な時間と金を投入して英語教育を続ける意味はあまりないと思う。語学は一般の人には道具であって、学問ではない。

 留学や駐在で、言葉をマスターしなければならない人は、目的意識が明確であるから学習意欲も高いであろうから、短期間の集中教育で十分に役立つ言葉を習得することができる。その際に、必要な語学知識は文法であるから、せめて中高での英語教育は文法と語彙の習得に向ければ、会話などはできなくても、十分に教えられる先生は多いと思う。センター試験程度の会話のレベルでは、実際には全く役には立たない。これは文科省天下り役人が器具のメーカーにしかけた単なるお遊びである。
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