上官の命令

またまた迷走する首相
 上官の命令や指示は、たとえそれが理不尽と思えることでも従うべきかどうかについては、内外を問わず小説や映画の題材として取り扱われて来ている。しかしながら、自分の意思に逆らって、いちどでも上の指示に従ったのであるならば、今になって状況が不利となったからと言って、あの当時、私は反対であったと公言するのは、甚だしく卑怯でそれを聞く者にとっては理不尽で不愉快なことである。


 ましてや一国の最高権力者がそのような態度をとることは決して許されないと思う。しかも、その時の選挙では、一般大衆の支持により、3分の2以上の絶対多数を勝ち取り、その人たちに担がれて首相に就任しているのである。だから、自分の反対した政策を支持した人たちに選ばれた地位にあるのだから、自分自身の正当性を自ら否定したすわり心地の悪い椅子に座っていることとなる。

 首相が郵政民営化に反対であったならば、郵政を管轄するその当時、担当していた総務大臣を辞職するべきであった。そんなこともできなかった人が、いまさら何を弁解しても、誰も聞く耳を持たない。かくなる上は、可及的速やかに衆議院を解散して総選挙することが政治家としての矜持であり、筋を通すこととなる。

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