就活の道

就職超氷河期の到来
 今春の就職者の内定取り消しに始まり、来春の新卒採用の話題が出始めているが、大企業をはじめ惨憺たる採用減と予測されている。大卒の就職率で過去最悪は2003年の55%であり、この時に超氷河期と呼ばれていたが、40%ぐらいまで落ち込む恐れが出ている。現在、フリーターやニートは約200万人であるが、そうなると300万人にも達するであろう。




 輸出に頼ってきた日本経済の先行きは、簡単には回復しないから、まさに雇用崩壊となる。これを機会に学生は意識をチェンジして、これまでのように日本の既存の企業や組織に職を求めるという発想を捨てなければならない。

 まずはとりあえずモラトリアムとして大学院に進学する手がある。それも学部時代とは違った大学を目指す方が将来の選択範囲が広がる可能性がある。研究能力が認められれば、博士号を取得して研究者としての人生を歩むこともできる。欧米の大学院も視野に入れることだ。穴場は国立大学の大学院である。

 次に卒業と同時に、起業する道がある。これはハーバード大学やMITなどの米国の一流校で、できる学生には常識となっている。グーグルは12年前にスタンフォード大学の卒業生が起業したものであるし、マイクロソフトビルゲイツは、30年前にハーバード大学を中退して起業した。物づくりのような設備投資の必要な仕事は難しいが、パソコンとアイディアがあれば在校中でも起業している例は今や珍しくはない。

 3番目は職を海外に求めることである。この場合には、予め技能を身につけておくことがポイントである。欧米では職探しは難しいというが、米国でも武道の教師やすし職人など、アメリカ人には出来ない特殊な技能を身につければワーキングビザを手にすることができる。

 4番目は多少、資力があれば、法律、ビジネス、語学など資格を取ることに集中して勉学を続けることである。いまや資格をとっても万能ではない。司法試験に合格しても弁護士として職にありつける人は少なくなっている。そして新しい制度で、ますます法律家の質が落ちてきている。それでも、資格を手にして、努力と才能で道を切り開く可能性は残されている。

 最後に、高齢化社会が直面している大問題として後継者不足が挙げられている。町の商店、中小企業、農業、漁業などである。ウエブ上を探すと、これらの領域で後継者を探しているところが全国にある。経験のいる難しい努力のいる仕事であるが、自分にあった職種を見つける可能性もある。学生諸君はピンチはチャンスと思って、将来に期待を込めてもらいたい。


http://iiaoki.jugem.jp/