消えた450兆円

失われた450兆円
 世界の株式時価総額は約28兆ドル(約2700兆円)であり、この1年間で約450兆円(14%)減少した。各国の景気対策を上回るいきおいで実体経済の悪化は加速し、4月2日にロンドンで行われる予定の金融サミットの前に、国際的な金融不安が再燃するみたいだ。ちょうどこの額は、世界の不良債権総額に匹敵するみたいだ。






 日経平均株価はこの1年で42%も落ち込んだから、先進国でも最悪の状態である。業界を代表する一流企業の株式で、三菱商事東芝など半額以上になった株価が続出している。数年前から銀行と企業は敵対的な買収を防ぐために、株の持ち合いを進めてきているから、メガバンクの懐を直撃している。1年前にメガバンク保有する株式は総額4兆円と推定されていたから、2兆円が消えたことになる。

 平均株価7500円が銀行の保有する株価の損益分岐点とすると、現在の状態では、もはやメガバンク自己資本が毀損して、これ以上の貸し出しができないから、切り捨てられる企業が続出する。公的資金の注入はいよいよ避けられなくなってきている。日本経済が取り返しのつかない状態になる前に、なんとか手を打ってもらいたい。
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