家康と中国

徳川家康ブーム
「鳴かぬなら鳴くまで待とう不如帰」の徳川家康の生き方が、いま中国人に持てはやされているという。機が熟するまで辛抱強く待つと云う家康の忍耐力の強さを表現した言葉である。家康の生涯を描いた小説家山岡荘八の長編著作「徳川家康」が中国でベストセラーになっていることを、英紙「タイムズ」が報道した。




 「鳴かぬなら鳴かせてみせよう不如帰」という豊臣秀吉の知恵でも、「鳴かぬなら殺してしまえ不如帰」という織田信長の短気でもない忍耐と策略の家康の生きざまは、苦しい現在の経済状況を切り開く中国人の心を打つものという。苦境に耐えながら好機を待ち、自分を律して勝利をつかんだ偉大な人物は企業家にとって世界的な金融危機をいかに乗り越えるべきかを教えてくれる最高の教師だという。

 全13巻の中国語訳本が昨年春に出版されて、かなりの高額本にもかかわらずすでに200万部も売れたという。「2008年度最優秀外国書籍」にも選出されたのは、忍耐、智恵、策略、強靭な精神など学ぶに値することの証明にもなっている。株式への投資をしている人にとっては「売れぬなら売れるまで待とう投資株」という心境なのであろう。
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