ゴルフの季節

ゴルフシーズン


 WBCで今年は野球シーズンが早く始まったが、春風とともに本格的なゴルフシーズンが到来した。今週は9日からはマスターズが始まる。毎年、日本からも参加するが、いつも参加することに意義があるとなってしまう。日本の試合のように、やさしいコースになれた選手には歯が立たないと言われているが、実際は必ずしもそうでもないと思う。


 


 スタンフォード大学と言えば、東海岸ボストンにあるハーバード大学とともに米国屈指の有名校である。サンフランシスコ空港から車で40分ほど南の、先端技術発祥の代名詞であるシリコンバレーの中心に位置している。入学するには日本の偏差値に相当するトイフルの数学と英語のスコアが1600満点で8割程度は必要と思われる。



 米国の大学は必ずしも学力だけで入学が許されるのではなく、ボランティア活動などの社会活動、スポーツ選手としての能力なども、評価点として認められている。タイガー・ウッズ選手はどのような選考で入学したかどうかは分からないが、1994年に19歳でこの大学に入学した。過去にこの大学を卒業した有名選手にはゴルフのトム・ワトソンやテニスのマッケンローがいた。



 「この大学では勉強が難しいので、ゴルフには打ち込めないが、大学に行くことは必ず自分のためになる」とウッズはその当時に語っている。さすがに学業と試合の両立は難しく2年で中退することになった。現在、メジャーでの優勝回数は14勝でジャック・ニクラウスの18勝に次いでいる。やがてトップに出ると思われている。



 ゴルフの球聖ボビー・ジョーンズはその自伝で「ゴルフは技術が20%で、残りは知性、教養、会話、友情、理性、人間性、感性、悲劇、喜劇など人生で遭遇するさまざまなことから成り立っている」と語っている。プロになれば技術的には、それほどの差はないはずであるが、最終日での逆転勝利やプレーオフでの無類の強さを持つタイガーのゴルフを見ていると、何かゴルフの技量以外のものをマスターしているように思う。



 井の中の蛙と言われた日本のトップ選手は、日本での試合ではまるでタイガーみたいなところがあったが、本場の米国に出かけると、全く振るわなかった。彼は米国に行っても、日本での生活パターンを切り取って、そのまま持って行ったという。今年、マスターズに出場する日本の若手のホープが「日本食を食べているから、すべて順調です」などとテレビで語っていることを耳にすると、なんだか情けなくなってくる。


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