米国の大学教授

米国の先生方

 日本の大学では夏休みなど講義があるなしに拘わらず、毎月給与が支給される。米国の大学では、講義のない時には給与は支給されない。また、MITやハーバード大学などの先生方の給与は意外に低い。大学としては、先生方があまりに大学べったりにならないように、待遇は抑えて学外で活躍することを期待しているみたいだ。要するに米国では大学教授の身分は安定的なものとは言えない。

 どうやら日本ではこれから大失業時代が来るものと予想されている。何故ならば、企業の倒産件数がここのところ毎月1500件を超えている。労働の維持のための補助金である雇用調整助成金の支給申請が急激に増加している。これは失業者の予備群みたいなものである。企業の正社員は身分が保障されいて、その地位が不変だと考える時が終わりかけているのであろうか。


 その地位が安定していると、人はとかく保守的になる。そのいい例が公務員である。彼らは絶対に既得権益を手放そうとはしない。少しでも譲ると、がたがたとその安定が崩れることを恐れている。

 高度成長時代に確固として築かれた身分制度が不安定だと知ると、人は何とかして自分に実力を付ける努力を始める。そのひとつの現われが、さまざまな資格講習の隆盛である。日本型の定期採用から、必要な時に必要な人を採用する米国型への移行が始まるような気がしている。



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