レンタル世代の意識

レンタル世代

2008年10月の国勢調査による総務省のデータによれば、4人に3人が戦後生まれとなった。戦前生まれのうち、昭和生まれが20%、大正生まれが4.5%。明治生まれが0.2%となっている。すでに戦後生まれの団塊の世代が60歳を越えて、定年を迎え年金族の仲間入りをする人が急激に増加している。

石油ショック前後に生まれた人たちが60歳になる2030年頃には、果して安心して年金をもらえる状態になっているのか不安要素があるから、おそらくこの世代を境にして、物事の価値観が大きく変わってきているものと思われる。アラサーとかアラフォーとか言う言葉で代表されている人たちの生活と意識を詳細に分析することは、大学の卒業研究の絶好のテーマである。


 それ以前の世代を農耕民族型の定着世代とすれば、それ以降の世代は騎馬民族型の移動世代となっているように思う。定着型では、結婚して車とマイホームを持つことを個人生活の価値観としていた人が多かったが、移動型では、モノを所有するという概念が薄く、すべてレンタルで済ませて、カネがあるのなら生活をエンジョイすることに使うことになる。


 ここ10年くらいのスパンで物事をざっと見れば、まずは独身者の増加、結婚年齢の高齢化、車は必要な時にはレンタカーですまし、住まいは貸しアパートという傾向が顕著になっている。こうなると政府がいくら補助金をつけてエコカーやマイホームを購入しろと叫んでも、残念ながら彼らには効果は少ない。永田町や霞が関の半分脳死状態の頭では理解のできないことである。
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