エコポイントの不思議

エコポイント
 「エコポイントは何か」という参議院予算会での野党議員の質問にたった環境大臣は「基本的な考えは・・・えーと」と言って、官僚の作成した資料をめくるだけだった。これほどいい加減な仕組みであることを暴露してしまった。

 省エネ性能に優れたエアコン、冷蔵庫、地デジ対応テレビを買うと国が付与するポイントのようある。国が付与すると言っても、もともとは定額給付金と同じで、国民が支払った税金からであるし、あるいはこれから取られる増税分なのかもしれない。どこか腑に落ちないのは、景気対策というよりはバラマキの選挙対策だからであろう。

 さらにおかしなところは、エコを掲げているのに電力を多く消費する大型製品に対してポイントが多いから、エネルギーをたくさん使うことを奨励しているように受け取れることである。また、このポイントの使い方はまだ決まっていないというから、拙速の選挙向け制度であることを表わしている。見切り発車したのは早く始めないと、買い控えで消費を低迷させることの批判を恐れたからである。

 なんとも不思議な制度で、消費者をばかにしたものである。家電レンタル制度が普及してきているから、もはや電気製品を購入する時代は終わろうとしている。このことからも、あまり効果のあるものとは言えない。昨年度のノーベル経済学賞受賞者からも批判されている。
http://iiaoki.jugem.jp/