カリフォルニア州の財政破たん

加州の財政破綻 シュワルツネッガー知事の苦悩

「もう払う金がない」とカリフォルニア州知事が述べている。納入業者への支払いができなくて、現金の代わりに「IOU」と呼ばれる全額3000億円の借用証を発行している。3か月後が換金期限で、金利が3.75%という返済保証なしの債券である。

*IOU:I owe you.


総額2.5兆円の赤字で、すでに3万人の教職員を解雇し、2万人の囚人も解放する計画という。7月19日に予定されている増税に関する住民投票が否決されたら、加州は今月末で財政破綻する。世界の国レベルで考えても、第8位の経済規模の州が破綻すれば、GMの破綻以上の影響が米国全体に及び、連邦政府への深刻な波及も避けられない。かたや、ウオール街の金融機関10社は、投入された公的資金7兆円のうち、すでに半分は返済したというニュースもあるから、希望がないわけではない。


 全米50州のうち、すでに20州が同じような状況にあり、年末には48州が緊急事態に陥ると予想されている。怖いものは聞きたくない、見たくないとの心境なのか、あまり日本の大新聞では報道されないが、この先には米国債とドルの暴落が待ち受けているのかもしれない。世界の首脳、特にオバマ大統領は呑気に、今週のサミットでイタリア旅行を楽しむ余裕はないはずだ。

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