世界経済の見通し

経済成長率見通し

 経済成長率の見通しについて、経済協力開発機構OECD加盟国30カ国全体について3月時点でのマイナス4.3%を4.1%に上方修正した。IMFでは前回4月の予測を現状維持としたのに対して、世界銀行では下方修正した。権威ある機関のデータでも三者三様の予測で意見が分かれているほど、世界の経済の現状は不安定要因が多いことを示している。サミットでも何も決められないのは当然だ。


 書店の新刊売り場には、村上春樹氏の本と並んで、経済予測の本がいろいろと並べられている。これらの本は押し並べて、売らんかなの大袈裟の表現で、米国の終わり、ドルの暴落、新貨幣の登場、ハイパーインフレの恐怖、米国のデフォルトなどの文字が躍っている。国内の穏健な評論家は、日銀総裁の「偽りの夜明け説」に代表されているように、おおかたは悲観的な見方が多い。
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 レバレッジで膨らんだ実体のない金は、世界には5京円ともいわれているし、米国はこれからの数年は毎年200兆円の赤字が堆積されるというようなことから、根拠なき楽観論に落ち込んではならないと思う。さしあたり、今月末のカリフォルニア州に注目が集まっている。CA州債券に期限が来て、その償還が適正に処理されないとCA州財政が破綻する恐れがあるからだ。これは当然に、連邦にも影響する。