ガソリン車から電池車へ

電気自動車(EV)の意義
 大手のトヨタとホンダはハイブリッド車に集中しているが、将来的にはガソリンを使わない電気自動車になることは当然の道筋である。すでに三菱自動車では「アイ・ミーブ」を発売しているが、今のところ価格が460万円と高価で一般向きではない。来年半ばには電池の搭載量を限定した200万円程度の廉価版の投入も予定されているようだ。富士重工でも同様のものを発売している。

自動車開発物語(1)
http://iiaoki.jugem.jp/?eid=2383
自動車開発物語(2)
http://iiaoki.jugem.jp/?eid=2392

日産自動車も来年発売予定の量産型電気自動車「リーフ」を公開した。来年度後半に日本や北米、欧州で発売する予定である。走行中に二酸化炭素などの排出ガスを出さない「ゼロ・エミッション車」だ。90KW超の出力を発生するラミネート型コンパクトリチウムイオンバッテリーと80KWの電気モーターを搭載し、ガソリン車同様の高いレスポンスを得ているという。

 また、フル充電で1160Km以上の走行が可能という。フル充電には200ボルトの普通充電で8時間かかるが、急速充電器を使えば30分で80%まで充電できる。価格は来年末に発表の予定だが、買い安い300万円程度の価格を設定するとしている。

 社長は「日産リーフは、すべての日産の従業員が誇りを感じて良いほど非常に素晴らしい。私たちは、エミッションが少ないのではなく、エミッションがゼロとなる車を公開するこの日を実現するために懸命に取り組んできた。これは世界中の人々が間違いなくエキサイティングに感じる新しい時代に向けた最初の一歩である」と語った。

 ガソリン車はガソリンエンジンという完成された機械工学の粋が柱であるが、電気自動車になれば炊飯器、冷蔵庫、洗濯機などと同じ電気製品と同じレベルになる。カメラがデジカメとなり、電気やコンピュータなどの企業が参入してきたように、10年後には自動車という産業体系は大幅にその枠組みを変えていることが予想される。
http://iiaoki.jugem.jp/