票の格差

票の重さを調べてみる

 民主主義の基本である多数決原理は、すべての国民が持つ一票の重さが等しくなければならない。ところが現在、この票の重量は住んでいる所、すなわち各選挙区で異なる。東京一区の有権者の一票は半分の価値しかないことを知ったら、怒り心頭に発するであろう。この国では民主主義が支配しているとは言えなくなってしまう。


 この票の格差を「法の下での平等をうたう憲法に違反していない」というのが、最高裁判所の判断である。15人の裁判官がすべてそうではないが、2007年の最高裁の判決では、票の重さの違いが2倍でも平等としているのであるから、すべての裁判官は最高裁判事としては適格とは思わない。最高裁判事は内閣が任命するものであるから、その内閣を否定する人は国民審査ですべての裁判官に×をつけざるをえないことになる。


 さらに付け加えれば、開始した裁判員制度についても、いずれは憲法論争が出てくるはずであるが、この制度を進めてきた最高裁判所そのものにも疑義がある。薬物疑惑で世間をにぎわしているタレントを裁判員制度のPR映画に使うようなミスを犯す最高裁判所の事務局にもレッドカードを出したくなる。
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