新検索エンジン

グーグルを越える検索エンジン
 

 検索エンジンは世界的にグーグルの一人勝ちの様相である。これに対して、グーグルを越える新しい検索エンジンの開発が欧米では進められている。その一つがWolfram Alpha (ウルフラムアルファ)という名前で公表されている。

 現在の検索エンジンは単語を入力して、その周辺のサイトを見つけ出すものであるが、新エンジンはより人の脳に近づき、質問を入力すると答えを教えてくれるシステムである。映画「2001年宇宙の旅」に登場する人工知能HALに似ている。

 これは検索エンジンとは性格が異なり、蓄積されたデータを使い演算を行う計算知識エンジンだ。例えば「米国で3番目に大きな都市はどこですか」とか「時速10kmで20分間走ったら、どれくらいの距離か」などと質問すると、その答えを地図やグラフを用いて表示する。蓄積されているデータがなければ答えはない。また主観的な質問には答えられない。

 この分野の研究開発は急速に発達するから、やがては「人類はいつまで地球に存在しうるか」といった難問などにも、複雑な自然文の意味を理解できる自然言語サーチの開発が進めば、適当な答えを出してくれるであろう。さらには人間の心理や不確実なことまで考慮して計算ができる高度なアルゴリズムの開発が進み、主観的な質問にも答えを準備してくれる。2020年ころには、目的に応じて検索エンジンも使い分けることになろう。
*http:// www.wolframalpha.com
http://iiaoki.jugem.jp/