新東京タワー

東京スカイツリー 塔の話
 集約電波塔として東京タワーが港区芝公園に完成したのは1958年(昭和33年)12月だった。それから50年にわたり、東京の観光名所となっていたが、この間、都心部に建てられている超高層ビルの増加に伴い高さ333メートルでは電波障害が問題となってきた。





 東京タワーに代わり、墨田区業平橋に建設中で、平成24年(2012年)春に開業する予定の電波塔「東京スカイツリー」の高さは完成時で世界最高の634メートルに決定された。平成20年7月に着工して、現在174メートルの高さまで建設が進んでいる。タワーのデザインや照明には隅田川、下町などをイメージしたものが計画されている。

 使われる材料は鉄には違いがないが、鉄鋼材料の高張力化、力学的な構造の進歩、炭素繊維の発達などにより、東京タワーと比べて重量はかなり軽減されている。東京タワーでは4200トンの鋼材が使われたが、高さがほぼ2倍の新タワーでは5000トン程度と算出されている。120年前の1889年に完成したパリーのエッフェル塔は312メートルの高さであるが、東京タワーの2倍もの鋼材が使われている。

 休みになるとカメラ片手の見物客が集まる。場所は東武浅草駅から隅田川を渡った一つ目の業平橋駅の隣である。駅のホームは絶好の見物スポットとなっている。地下鉄浅草駅下車で東武線に乗車してもよいが、吾妻橋を渡って墨田区役所の方へ向かえば、徒歩15分ぐらいの距離である。

 吾妻橋言問橋の間で、隅田川の東側に位置している。平安時代伊勢物語の主人公在原業平が「名にし負はばいざ言(こと)問はむ都鳥わが思ふ人はありやなしや」と詠んだ場所に近い。
http://iiaoki.jugem.jp/