官僚抜きの論戦

参議院補欠選挙で圧勝
新政権発足後、初の国政選挙となった参院神奈川、静岡両補選ではそれぞれ民主党が大差で自民党候補を破った。政権発足後の1ヶ月間での政治姿勢は評価されたことになる。これで、参議院民主党会派での過半数まではあと1人となった。恐らく無所属で親民主党議員を取り込み、福島さんの社民党抜きで過半数を達成するので、連立政権も形だけのものとなるであろう。

 自民党は反転攻勢のきっかけをつかもうと、総裁以下、必死で動いたが、相棒の公明党に逃げられて、過去最低の投票率でも勝ち目はまったくなかった。衆議院選挙前から、政治資金問題で自民党民主党に揺さぶりを掛けていたが、多くの国民はこれと自民党の過去の実績をはかりにかけて、自民党を切り捨てたのである。


 自民党の残された道は、臨時国会で政治資金スキャンダルを論争の的にするのではなく、これまでに積み上げてきた自民党の実績に照らして、民主党の政策がどの程度に劣っているかを明らかにしなければならない。単なる揚げ足取りの論争では、ますます自民党は落ち込むことになり、下手をすれば再起不能となりかねない。


 論争の課題は、補正予算、来年度予算、郵政改革、公共工事見直し、雇用政策、返済猶予、沖縄基地移転、アフガン援助など内外に山積している。はたして官僚の支援なしで、自民党議員がどのような論争を展開できるのか、また脱官僚で新政権の閣僚がどのように受け答えできるのか、始まる国会論争の興味は尽きない。
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