ヤンキースの松井

マツイは日本人か
 ワールドシリーズで大活躍したマツイ選手は、日本では誰もが元ジャイアンツに在籍していたスラッガーと知っている。ところが多民族国家の米国で、またその象徴であるNYでは、そのようなこと知っている人はよほどの野球通であり、殆どの人にとってはマツイはヤンキースの選手というだけである。

 


 忙しいNYのビジネスマンは、朝、フロントページと言われるNYタイムズ1面だけを目にする。殆どの記事はそこでは完結していないで、お後は何ページに続くとなっている。お後は読まなくても、読んでもあまり関係はない。だからNYタイムズの1面記事となることは、いろいろな意味において、とても意義のあることなのだ。


 日本や日本人のことで、ここに掲載される記事は殆どない。ましてや写真が上半分のほとんどを占めることなどは10年か20年に一度のことである。管理人の記憶では、1985年8月に日航ジャンボ機が墜落した時に、生存している少女が救急隊員にヘリコプターで釣りあげられる写真があるだけだ。


 11月5日の1面にマツイ選手の写真が載せられている。これはまさに歴史的な出来事なのだ。残念ながら、当然のことだが日本人選手マツイという紹介はなく、ヤンキースのマツイとだけ説明してある。これを機会に、マツイにとって打つだけでなく、必ず全試合に出場できる機会を与えるウエストのチームに移籍した方が、残された時間の少ない彼にとってベターであろう。
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