事業仕分け第2段

事業仕分け第2弾
   第1弾は華々しく行われたが、その成果は期待額の5分の1であまりなかった。この原因は明確で、公開の場では首をすくめていた官僚たちは、霞が関に戻ると猛烈に各大臣に巻き返しを図ったからだ。政治主導とは言いながら、結局、各大臣たちは自分のお家大事に走ってしまった。前回の主役であった枝野氏が今回は行政刷新担当相として「独立行政法人をゼロベースで見直す。原則として廃止する」などと勇ましく発言しているが、はたしてどうだろうか。

アイスランドの火山

   100ある独立行政法人、5000にもなる公益法人から、仕分けの対象としてたった50法人の名前が挙げられているだけだ。年間予算12兆円、天下り官僚3万人という膨大な組織法人の解体と言っても、一朝一夕にできるわけがない。本気でするのなら、事業仕分けなどという茶番劇は止めて、これから3年間にすべての天下り法人を廃止するロードマップを用意することだ。

   今月、無駄な事業の代表だった「私のしごと館」の閉鎖が決まった。厚労省天下り法人「雇用。能力開発機構」が雇用保険料から600億円を使って、2003年に開設したが、毎年20億円もの赤字を出し、その補填に保険料が使われたという典型的な「無駄遣いの殿堂」だった。この巨大な建造物の後始末にカネがかかり、更地にしても10億円で買い手がつけばおんの字という。これで誰も責任という犠牲者が出ないのも不思議な世界である。これ以上カネを投入せずに、官僚による無駄遣いの象徴として、このまま後世に記念碑として残した方がよい。
   
*対象:50の公益法人
同じような名前の長ったらしい法人名は一見の価値がある。まさに無から有を生む霞が関文学の傑作。

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