政治的停滞の打破

組織の崩壊と改変
  これまで繰り返してきた内容の低調な議論の応酬で、何も変化しないと思われていた党首討論であるが、これをきっかけとして自民党メルトダウンが始まったようだ。負けた組織の立て直しは誰がしても困難な仕事であるので、現総裁だけの責任ではない。今さら執行部の首を変えても何も変わらないであろう。

  それならば脱藩して新しい党で出発した方がよい。それにしても古い顔ぶれコンビでは全く期待できそうもない。民主党政権のもたつきぶりで、いくらでも得点を稼ぐチャンスはあったが、もはや、自民党は解党した方がよい。このまま参議院選挙をしても、渡辺みんなの党にも敗れるであろう。

  かたや民主党もかろうじて面目を保っているのは、実は強権幹事長の引き締めなのである。この人がいなくなったら、タガが外れることは目に見えている。選挙直前に辞職するかもしれないが、それまでは現職で頑張るはずだ。

  70%から30%に落ちた支持率を回復する手立てはいくらでもある。まずは、連立を解消して、民主党の原点であるマニフェストに回帰することだ。国民の支持率が1%以下の両党の意見に振り回されることはない。選挙に不利になると言うが、むしろ民主党の立場を改めて宣言する方が再び国民の支持が回って来ると思う。

  その次の手段は、霞が関の抜本的な改革である。とりあえず部長以上の首を挿げ替えることだ。政治主導などと言うが、今のところやはり官僚指導であることが、国民には分かってしまった。素人大臣たちは、農水省厚労省天下り人事を見ても、官僚にスッカリ舐められてしまっている。

  官僚が政策を立て、それを政権が実施をしてきたのが自民党のやり方だった。その政策は国民のためと称しながら、実は官僚のための官僚の政策だった。長年のこの慣行を打破しない限り、日本の沈没を食い止めることはできそうもない。この半年の民主党の政治を見ていると、表面では政治主導などと言うが、陰ではそっと官僚が踏み込んでいることが分かる。自民党の消滅、連立内閣の解消、高級官僚の首切りでこの国は生まれ変わる。
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