代理投票

代返か代理投票か
  自民党の元農林水産相参院本会議での採決時に隣席の投票ボタンを押した問題について、「うかつというレベルでは言えないほど重大な問題。国会の決議が本人の意思と関係なく決まることがあったら、議院内閣制が根本から覆る」と厳しく指摘されている。

   当人は魔がさしたなどと言い逃れをしているが、魔がさして10回も隣のボタンを押すことはあり得ない。退席した隣席の自民党のドンは「本人から電話で初めて知った」などと白々しいが、何らかの暗黙の了解があったとしか思えない。

  選挙で有権者が他人の入場券で投票したら選挙法違反で逮捕される。これと同じか、あるいは国の法律を決める投票であるから、これ以上に重い意思決定の投票である。かたや、依頼したかもしれない退席した議員にも重大な責任がある。議決があること知りながら、退席したことも絶対に許せないが、あまり追求されていない。

  どうせ投票しても、今の議席数では自民党の意思は反映されることがないからと、安易に考えていたはずだ。途中退席は欠席とはならない規則があるし、ボタンを押した議員は「自分の席は死角になると思っていた」と言うから、これまでにも繰り返されていたに違いない。

  国会議員の規律の緩みは、抑えがたいところにまで来ている。名古屋市では議員半減、歳費半減と言う市長の公約は退けられたが、これは衆参両院の720名にもなる国会議員に適用することを考慮すべき時に来ている。「議員数はどれくらいが適当か」という案で、早速に業務仕分けの候補としてとりあげるべき課題である。
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