宇宙開発

宇宙への進出
  スペースシャトルの打ち上げは何度見ても感動的である。全長56メートルで2000トンもの全機体が重力に逆らって発射されるからだ。1981年4月の初打ち上げ以来、131回目の飛行である。1986年1月のチャレンジャー号、2003年2月のコロンビア号の二つの事故はあったが、数々の成果を宇宙空間で成し遂げてきた。

  
山崎直子宇宙飛行士
野口聡一宇宙飛行士

   今年予定されている後3回の打ち上げで、このミッションは終了する。米国の宇宙政策では、ISSへ人や物資を運搬する仕事は民間に任せて、NASAは次世代推進装置開発や宇宙観測などの科学研究というロケット・サイエンスに集中することを発表している。新政策で予算は増加するというが、シャトル打ち上げにより、基地で使われている毎月200億円と3000人の雇用が失われることになる。

  来年からは当面、ISSへは1人50億円のチケットを購入して、ロシアのソユーズ宇宙船で往復することになる。物資輸送は日本の無人輸送機HTVで行われるから、日本への期待が大きくなる。HTVを発展させれば、10年後には日本としても有人飛行は可能となるはずだ。宇宙技術の開発は、現在最も力を入れているのは中国であるが、これで良いのかどうか、日本としても宇宙政策を明確にすべき時に来ている。

  日本の宇宙関連予算は年間3000億円で、このうち3割がISS関連のものだ。技術の進歩で、宇宙でしかできない実験は減ってきている。日本の技術で有人飛行も可能であるが、日本としてはさらに無人人工衛星開発技術に集中して、有人飛行に匹敵する技術を目指すのが最も国民の理解が得られるし、人類の未来に貢献すると思う。
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