たちあがれ日本

たちがれ日本
    平均年齢70歳の新党と言われても、何か明るいイメージは浮かんでこない。つい5年前に郵政民営化では自民党内で激しく対立した二人がどうして手を結んだのかも、理解しにくいところだ。さらに、立ち枯れ日本にしてしまった張本人たちがどうして、立ち上がれと号令をかけるのも不思議な気がする。「シルバー世代とか、たそがれ世代とか言われるが、先人の努力を次の世代につなげる責任がある」と言いわけをしているが、期待感は限りなくゼロに近い。年齢的に国会を去る老人たちが、政党助成金欲しさに仕組んだ新党とも言われる。

    新党をバックアップする3老人が92歳の中曽根康弘、78歳の石原慎太郎、84歳の渡辺恒雄というから、いい加減にしろと言いたい。日本を駄目にした戦争犯罪人みたいな連中だ。彼らが、経済の回復と成長、財政再建と税制の抜本的改正、安全保障を重視し、中福祉・中負担の社会保障を目指す「安心できる日本づくり」などといくら唱えても、実現性は殆どない。

    新党結成に必要な5人の国会議員を何とか集めてみたが、自民党内部からも「当面の損得で離散集合する政治家は必ずや後世の批判を受ける」と批判が出されている。当面の参議院選挙で候補者を立てると言うが、将来の見込みがない政党には誰も振り向かないであろう。衆院選挙で落選している都知事の息子ぐらいは出るかもしれない。スワンソングという言葉を連想させるような新党である。白鳥は死ぬ前にひと際大声を出すという。立ち上がれとは、たそがれ老人の悲鳴のようにも聞こえる。
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