ポーランドの悲劇

カチンの森の出来事
  ポーランドはトルコ、スペインと共に世界では親日国として知られている。そして、この国は歴史的に、ドイツとロシアと言う強国に挟まれて、数々の屈辱に耐えてきた悲劇性をもった国である。第2次大戦では、ユダヤ人虐殺の主要な舞台であったし、ロシア側からも、旧ソ連軍が捕虜のポーランド軍人を2万以上も虐殺して、ロシア西部スモレンスク郊外のカチンの森に埋めた。
  

  この事件は、旧ソ連側ではナチスの犯罪としていたが、1990年にその責任を認めて謝罪している。70年前のこの事件の追悼式典にポーランドを代表して出席する予定だった大統領夫妻の乗った政府専用機が、まるでその森に吸い込まれるように墜落してしまった。

  あまり因縁話みたいなことを信用するつもりはないが、あまりにも話ができすぎている悲劇ということが実際に起こった現実を目の前にすると、この国民の悲劇性が呼び戻されてしまう。大統領だけに留まらず、同乗していた50名もの政府要人を一挙に失った悲劇は、場所が場所だけに、歴史的には、またひとつポーランドの悲劇を加えることになった。
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