さらなる難題

B型肝炎訴訟
  「人の命」というテーマを掲げている政権にとって、見過ごすわけにはいかない国の過去の不作為による病気である。50年以上も前に、世界保健機構WHOが注射器の使い回しによる肝炎感染の危険性を警告していたのも係わらず、これを放置してきた厚生省官僚と自民党政府の責任は重大である。消えた年金とか薬害C型肝炎とかすべて、根っこは同じ国民軽視の行政がもたらしたものである。
  

  全国10地域のB型肝炎訴訟のうち、和解勧告が出されている札幌地裁で、国側は和解協議に入ることを正式に表明した。国が話し合いのテーブルに着いたことで、集団訴訟は新たな局面となったが、感染者はおよそ300万人とも推定されているから、救済額は3兆円とも予想されている。難問続きの現政権にとっては、また一つ難題が降ってきたが、何とか解決方向を探していかなければならない。
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