表紙を変えただけ

表紙を変えただけ
  自民党総裁が「選挙前に表紙を変えるのは古い手法だ」とか、政調会長も「表紙を変えただけだ」と幹部たちが、目の色を変えて民主党の人事を批判している。小泉政権の後、安倍・福田・麻生と3代立て続けに表紙を変えた政党がよくも言えたものだ。谷垣自民党がこんなに必死なのは、民主党の支持率降下で、ようやく対等に参議院選挙を戦えると思っていた矢先のことだからだ。敵を批判しているだけでは、支持率が上向くわけがない。
  

  ある政治評論家によれば「自民党内では、鳩山首相のまま参院選に突入すれば民主党政権は自滅する、という楽観論も多くありました。普天間問題と政治とカネで攻めれば大丈夫だという考えです。ところが、矛先を向けてきた2人が辞めてしまったから、状況が一変した。以前から党の改革を口にしていた議員らは「それ見たことか!」と怒り心頭です。ただ、今さら改革しようにも、打つ手はありません」

  困り果てた顔をしている総裁は、何か相手をやつける材料を必死に探していて、菅政権の顔ぶれについて「今まで以上に左翼的だ」などと、言いがかりをつけているが、これでは参院選の結果は35議席程度と予想されている。自民党もなりふり構わず表紙を変えたいところだろうが、もはや変えるに相応しい顔すら残っていない。俄か乱立新党でも、批判すべき首相の退場で、意気込んでいた支持率もあっという間に下がり、もはや新党の体をなしていない。政界の明日は読めない。
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