元の価値上昇

中国マネーの跳梁

  1985年NYのプラザホテルでの合意は、円高を容認したものでプラザ合意と言われている。あれから25年たった今年は、中国元への切り上げ圧力が強まり、先日のG20直前に、中国政府が緩やかな元高を容認したことで、元高で動き出した。中国は日本が円高に乗せられて、バブルを引き起こされ、それを破られて経済大国の地位から欧米により、引きずり降ろされた経緯をよく研究している。だから、1985年から90年に起きたような円高の轍を踏むことはないと思われる。

  

  1980年代後半はNYマンハッタンのビルやホテルが軒並みに、日本企業に買収された。今は、そのほとんどは撤収している。これから元高に向かうと、この時と同じ中国マネーは手じかな日本に向かい、まずはレナウンなどのブランドか技術で優秀な企業を買収することから始まっている。

   日本円がマンハッタンの中心地に向かったように、中国元は東京の心臓部である千代田区中央区、港区の土地やビルに入り込むであろう。すでに参入している中国資金は500億円程度の物件をあさっているが、今後、この10倍の資金で、有名ビルや一流ホテルの買収に動き出すことであろう。汐留や天王洲の高層ビルも格好のターゲットとなろう。


  東京以外では、中国マネーは北へ向かっている。中でも最近、中国映画のロケ地となった阿寒湖を始めとする観光地は人気が急上昇して、観光客は年々10万人単位で増えている。この7月から観光ビザの発給要件が緩和され、観光目的で入国して、大都市や観光地でめぼしい不動産物件をマークして帰国して、将来の投資に備えると言う。上海往復4000円などという格安フライトも始まり、日本の中国化が急伸する。これからは英語ではなくて中国語だ。
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