政治家の資質

クリーンでオープンな政治家

  管氏が口にする「クリーンでオープンな」という意味不明の形容詞は当面の敵である小沢氏に対して言う言葉で、彼はクリーンでオープンでない人というわけだ。それならば、管氏は果たしてクリーンでオープンな首相なのかと言うと、財務省の官僚から耳打ちされて、党内で論議もせずにマニフェストにもない消費税の話を持ち出したことからみても、決してオープンとは言えない。挙句の果ては参議院選挙での惨敗であった。

  


  政治家がクリーンと言うのはカネのことだけではなく、政治家としての志の高さ、揺るがない信念、勝負に対する潔さなどノブレス・オブリージュを完璧に身につけていることを言う。選挙で大敗しても責任を取らず、ハトさんに頼んで小沢降ろしを画策したり、官僚の言うことをそのまま受け売りしたり、尻に火がついてから慌てて円高対策を打ち出したり、いずれもクリーンでオープンとは言い難い。

  要するに、クリーンでオープンな政治家と言うのは、何が起きても手を拱いていて、自分では何も決められず、尻に火がついてから急に慌てだすような無能で無恥でけじめのない政治家をいうみたいだ。国家の緊急時には、クリーンで無能な政治家よりも、多少は灰色でも有能な政治家を必要としている。
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