産業構造が変わる

産業の移り変わり

  鉄と車は20世紀の主要産業であったが、現在、米国では金融、ハイテク、医薬&遺伝子、スーパーマーケットが主な産業である。GMが再上場を果たしたとは言え、主要産業とはなりえずあくまでもマイナーな存在としての帰属である。

  


  カメラやコンピュータは20世紀では、精密工業であり、ハイテク工業であったが、今ではデジカメとなりどこでも製造できる電気製品となり、パソコンはCPU、HD、LCDなどの部品を集めてくれば誰にでも組み立てられる玩具となってしまった。


  鉄と車の違いは、鉄は素材産業であり産業の基礎資材としての地位は変わらないから、立場が変わっても産業としての必要性は変わらない。ガソリン機関は熱力学の法則に基づく精密機械工業の精緻であるが、ガソリンが無くなったり、使えなくなったりしたら単なる鉄の塊となってしまう。


  電池自動車EVの登場は、内燃機関としての車の生産を終わりにしてしまう産業革命にも匹敵する変化をもたらす。なぜならば、電池とモーターで走る車は、部品数が従来の車の10分の1だから、パソコンと同じように誰でも製造できるからだ。中国ではこの種のEVを作る町工場がすでに全国に無数に誕生しているという。


  2050年では、乗用車はバイオ燃料か、電池での駆動となると思われる。長距離を走るトラックやバスでは、ディーゼルエンジンが使われる。産業構造の移り変わりは、人の生活を全く変えてしまう。40年後に90億人の生活支える主な産業は農業となるのであろうか。

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