政治決断の安売り

不支持のシンボル「八ツ場ダム」

  やたらと政治決断をアッピールしだした首相だが、諫早干拓で「私なりの知見を持っている」と偉そうにいうが、高裁判断に対して「そうしましょう」と決めただけだ。政権発足時に目玉公約に掲げた「八ツ場ダム中止」をマエハラ氏が宣言し、ほとんどの国民が「八ツ場ダムの工事は止まっている」と思っている。
  


  ところが、現地では頻繁に行き交うダンプカー、斜面で動いている作業者、ほぼ完成した巨大橋梁と新たに工事が始まった橋梁など、本格的にダム工事が行われている。治水上も利水上も不必要なダムと関連事業に、いまなお巨額の税金が使われている。騙しのテクニックは、ダム本体工事だけが止まっているが、これは総予算の僅か9%だけと言う。ダム建設を前提にした工事を「生活再建事業」と言う名前で堂々と実施している。


  総事業費7000億円の工事を止められたら、一番困るのは各省庁から出向している役人500名だ。これでは工事が止まるわけがない。ここにも脱官僚どころか、現政権の親官僚ぶりが出ている。温泉地帯をながれる吾妻川にはヒ素などの有害物質が堆積しているし、ダムが完成しても、地盤の軟弱さから、地滑りが起こる危険性も指摘されている。工事をすることに意義があると言う考え方を全面的にストップさせることが、首相の政治決断である。

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