スパコン世界一の意味

スーパーコンピュータ
   理研富士通が開発したスーパーコンピュータ「京」が、スパコンベンチマークランキングTOP500のリストにおいて1位を獲得した。日本のスパコンが首位になったのは2004年にNECが開発した地球シミュレータ以来である。京は文部科学省が推進する「革新的ハイパフォーマンス・コンピューティング・インフラ(HPCI)の構築」の計画のもと、2012年11月の供用開始を目指して開発中のものである。高性能/低消費電力CPUを搭載した800台以上の計算機筐体を、超大規模接続が可能なネットワークで接続した構成となっている。

   今回は途中段階で8.1PFLOPSを実現してトップになったが、2012年の完成時にはLINPACK性能で10PFLOPSを目指しており、高いシミュレーション性能や速度により、高効率な太陽光発電に資する新材料開発や、精密な気象予測や地震/津波影響予測などでの分野での活躍が期待されている

ところで、スパコン民主党の業務仕分けで、蓮舫さんに世界一になる意味が問われて、税金の無駄遣いで一躍有名になったものだ。これに対して誰も適格な答えをできなかった事でも、疑問のある開発だった。スパコンはあくまでも道具であって、いくら良い道具を作っても、それを使って何を仕上げるかが問われている。

   この道具は、原理的には難しい事はなく、10万個ものCPUを効率よく接続し、熱の発生などをできるだけ少なくするだけのことだ。前回、トップになった地球シミュレータは、二酸化炭素の問題で地球規模での成果を上げる事が出来た。今回は地震津波の正確な予測でも出してくれるのだろうか。