千載一遇のチャンス

官僚国家
    あれほど官僚を軽蔑して馬鹿にしていた人だが、いまや官僚の助けなしでは何もできない人になってしまった。脱官僚も自分が政権をとるための手段に過ぎなかった事が分かってしまった。10兆円の増税案、復興庁新設案、原子力損害賠償支援機構案、自然エネルギー推進構想など、内閣の提案する諸策はすべて官僚の作文を鵜のみしたものだ。


    戦後60年継続して自民党中心の政治支配というが、その仕組みは実は霞が関の官僚が作ってきたものだ。自民党の政策はすべて官僚の提案で原発推進もしかりだ。脱官僚に期待して民主党政権を誕生させたが、いつの間にか脱脱官僚となってしまっては全く魅力がなくなった。これもすべて官僚たちの手の内だった。この流れを変えない限り日本は滅びるだろう。増税霞が関にカネを引き寄せ、このカネを分配する事で多くの既得権益を醸成あるいは新生させる事に血眼になる手法である。


    官僚たちが作る脚本通りに演じる政治家たち、その台本を批判なしに受け入れて、マスコミに伝えるだけの記者クラブがあり、これらに逆らうと見事に罠にかけられる。民主党では霞が関からみて、最も危険人物は小澤さんだったが、東京地検特捜部の手を借りて抹殺に乗り出したのも、耳目に新しい。選挙で選ばれた政治家による政治ということは、見かけだけの事で、政治家たちはやがては官僚の操り人形になる運命にある。
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    そんな官僚たちにとって、311の大震災は千年に一度のビッグチャンス到来なのだ。何しろこれから毎年十兆円で5年間にもわたり、復興復旧という大義名分付きのカネを手にすることができるからだ。彼らにとっては被災地や被災民の事などは眼中にはなく、巨大な湾岸設備や橋梁や建物などの箱もの構造物と、それを操る天下り法人というシステムが目に浮かぶ。高台に町をつくる事などは、その典型例で、住民の事などはどうでもいいことがわかる。さらに魚業法人化なども漁民の事などは眼中にはない。まさに亡国の復興構想だ。