1年前の事

1年前に永田町で何があったか
   2010年8月31日に代表選挙というタイトルでブログしている。その9月に行われるカン対イチローの代表選挙についての記事だ。これを見ると、その後の1年のもたつきぶりが的確に予想されている。これに311の大震災が来たから、カン内閣が何もできなかった事がよくわかる。また、本日は1年前と同じような事が繰り返される。

カン政権の錯誤と失策

   カン内閣は就任後、何をしてきたのかが問われる代表選となった。目につくことは、政権交代をもたらしたマニフェストの骨抜き、透明性とはほど遠い取材拒否、増税への示唆、国会での論戦をできるだけ避けることだった。「小沢さんには暫く休んでもらう」と言い、その結果、参議院選挙で大惨敗を喫した。敗戦の責任をとるどころか、改めてスタートラインに立ちたいと言うから、あきれてものが言えなかった。

   参院選挙では比例で1850万票、選挙区で2280万票と、自民党を遥かにしのぐ票を獲得したが、第1党は自民党という何ともマヌケ選挙だったのである。選挙参謀の幹事長の高飛車なものの言い方は、却って野党の結束を強めてしまい、1人区で見る影もない敗北をした。選挙のプロだった前幹事長を蔑にした結果である。私があのまま続けていても50人は確保したと前幹事長はもらしている。


   増税の前提としては、マニフェストで謳っているように、事業仕分けを越えて行政改革や定数や経費削減などの政治改革を徹底的に実施しなければならない。また、社会保障のあり方については、北欧型の高負担高福祉か、対極にある米国型なのかの議論があるが、人口1億人が目指す社会は中負担中福祉型社会であることは議論を待つまでもない。


   党内の内部抗争とか権力争いなどと偉そうにコメントする解説者がいるが、代表選挙と言うのは前から決まったスケジュールに乗っているだけである。また首相が次々と変わると日本の信用の係わるなどと言うが、適当でない首相が長く政権にいる弊害の方が大きい。残暑が続くが、これに負けないくらい熱い選挙戦論議を期待したい。