地震予測

災害予測
   内閣府の中央防災会議は東南海地震の被害について言う前に、昨年311の地震津波について何ら予測をして来なかった原因と責任を明確にすべきだろう。それができないようでは今回の報告もあまりあてにできないと思う。何でも最大限の被害数値を出せばいいと言うものでもない。もっと的確な予測をするべきだ。    

   東大地震研究所で公表されている重点プログラムを覗いてみると下記のように記載されている。「今後30年以内に地震発生確率が高い地域や、発生した際に甚大な被害が見込まれる地域を対象とした重点プロジェクトを実施する」として、
1.首都直下地震防災・減災特別プロジェクト
2.ひずみ集中帯の重点的調査観測・研究
3.東海・東南海・南海地震の運動性評価研究
が挙げられている。驚くことに、三陸沖や東北地方は全く視野にすら入っていない。人件費も込みで、おそらく年間300億円もの国費を使って、311のような1000年に1度と言われるような地震すら警戒警報すら出せないようでは存在する価値が問われかねない。


  それでは、民間の宏観異常現象を調べてみると、様々な報告が各地から出ている。3月4日の夜に、茨城県鹿嶋市の下津海岸で小型のクジラ「カズハゴンドウ」52頭が打ちあげられた。さらに、3月8日にはM4の地震があり、気仙沼では津波が観測され、養殖カキの棚が被害にあっている。川崎市仙台市ではカラスが3月8日ごろからどこかに消えてしまった。こうなると、地震学者はクジラやカラスよりも劣ることとなってしまう。それでも、さすがに観測網だけはかなりできているから、地震がどのようなメカニズムで起きたのか、後で講釈することだけはカラスよりも達者なものだ。


  日本にとって、首都圏を襲う直下型地震の予知は欠かせない。それには、クジラやカラスに頼るよりは、統計的なデータを見る方が少しは科学的であろう。安政の大地震1855年11月11日の午後10時ごろ、関東地方南部で発生したM6.9の大地震である。南関東直下地震であった。それから100年以内に再び地震が来るとの予報は、明治時代の後半には出されている。それが来たのが、1923年9月1日午前11時58分の関東大震災である。

   それから100年と言うと、2023年までに首都圏に何かが起こる可能性は誰も否定できない。311もそうだが、全く科学的根拠はないが1日とか11日に起きているのも不思議だ。また統計的には、三陸の後は南海、その次が関東という順になるケースも頭に入れておきたい。未だ地震予知は素人しか出来そうもない。